専修寺は1465年に創建された寺院で、御影堂は県内最大の木造建造物です。
国宝や重要文化財など、建築物の多くが文化財となっていて、歴史的な重要性を持っています。
山号は高田山。「証拠の如来」と呼ばれる阿弥陀如来を本尊としており、本山専修寺と一身田専修寺の名でも親しまれています。
御影堂と阿弥陀堂は国宝に指定されています。
専修寺の歴史は古く、伊勢国の門徒たちの要望に応える形で、本寺専修寺(栃木県真岡市高田 創建1225年)の第10世真慧が文明年間(1469年 - 1487年)に無量寿院として創建しました。
その後、1478年には朝廷からの尊崇を受け、「皇室の御祈願所とする」という勅許を得ることに成功しました。
この寺院は、下野国高田の本寺が1526年に兵火で焼失し、教団も応真派と真智派に分裂するなどの困難を経て、専修寺が教団の中心となりました。
親鸞の真筆など数々の貴重な収蔵品や親鸞の肖像なども保管され、その価値は非常に高いです。
江戸時代には大火により全山が焼失しましたが、津藩の藩主からの土地寄進により復興が行われ、1666年には御影堂が再建されました。
面白いことに、他の浄土真宗の本山寺院が東面で建てられるのに対し、専修寺は門徒の意見に従い、南面形式で再建されました。
これは伊勢湾からの強風や境内の広がり、南側に幹線道路があるなどの理由があったそうです。
専修寺には見どころがたくさんあります。国宝に指定された御影堂と阿弥陀堂は、三重県で初めての栄誉を受けたのです。
如来堂(国宝)
1748年に建てられた専修寺の本堂です。禅宗様式の美しい外観が特徴で、この様式では国内最大規模です。屋根の妻には左甚五郎作と伝えられる鶴の彫物が取り付けられています。
御影堂(国宝)
畳780枚が敷かれた大型の堂宇で、全国の国宝木造建築の中でも5番目の大きさです。1679年に建てられました。
さらに、重要文化財として如来堂と御影堂を結ぶ渡り廊下「通天橋」(1800年に上棟)や、太鼓門、山門、唐門、御廟拝堂、鐘楼、茶所(進納所)、大玄関、賜春館などもあります。
太鼓門は三層の櫓を載せた建物で、上階には大太鼓が吊られています。
特筆すべきは、山門の裏向拝です。1704年頃に再建されたこの山門は、1層目の屋根の裏側が他にはない、3間分だけ張り出している特殊な造りです。
専修寺は、ドラマや映画のロケにも使用された、歴史と美しさに魅了される場所です。是非、この魅力あふれるお寺を訪れ、その楽しみと感動を味わってください。