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わんこそば

もてなし料理から遊び心たっぷりの競技へ

岩手県の名物料理「わんこそば」は、お給仕さんの掛け声「じゃんじゃん」とともに、一口大に小分けにしたそばを小さなお椀に入れてもらい、薬味とともに味わうスタイルです。食べる人は、満腹になるまでお椀の蕎麦を完食し続け、蓋を閉めるまで続けます。

古くは遠方からの客人をもてなす「そば振る舞い」という風習に由来し、ゆでたてを提供するために小さなお椀を使って「おかわり」を行う作法が生まれました。現在では、食べたお椀の数を競い合う遊び心あふれる要素も加えられています。

長野県の戸隠そば、島根県の出雲そばと共に日本の三大蕎麦に数えられ、盛岡冷麺、盛岡じゃじゃ麺とともに「盛岡三大麺」として知られ、食文化としても楽しまれています。

盛岡と花巻で楽しむわんこそば

わんこそばは主に盛岡市や花巻市を中心に提供されていますが、家庭でも宴会の最後に小ぶりのそばを出して締めくくる風習が残っています。わんこそばは、盛岡のわんこそば店で体験でき、もりそば一杯分に相当する量は15杯前後となっています。

おもてなしの心から生まれた伝統食文化

わんこそばは「おもてなしの心」から生まれたこの地域独特の文化です。宴の席で大勢のお客様をもてなすために考えられ、一口大に小分けした温かいそばを、様々な薬味とともに楽しむのが特徴です。店舗によって異なりますが、わんこそばの食事にはお給仕さんとの掛け合いも楽しみの一つです。

起源と由来

わんこそばの起源には、花巻起源説と盛岡起源説の二つがあります。

花巻起源説:江戸時代初期の慶長年間に、南部家当主が花巻城を訪れた際に、地元の蕎麦を「お椀」に一口ずつ出したところ、大変気に入ったという伝説があります。この「お椀」に岩手の方言である「コ」を付け、「お椀コ」と呼ばれ、それが「わんこそば」となったと言われています。

盛岡起源説:盛岡出身の政治家、原敬がもてなしのために考案したという説もあります。原敬は母が住む別邸で市民を招いてさんさ踊りや蕎麦でもてなし、その際に出された蕎麦が「椀コそば」であったと言われています。

競技会としてのわんこそば

わんこそばは、1957年に花巻市で開催された「わんこ相撲冬場所」がきっかけで、競技としての要素が加わりました。この大会が全国に「わんこそば」を広め、現在では「元祖わんこそば全日本大会」として毎年開催されるようになりました。

盛岡三大麺の一つ

わんこそばは、盛岡冷麺、盛岡じゃじゃ麺とともに「盛岡三大麺」、「いわて三大麺」として知られています。長野県の戸隠そば、島根県の出雲そばと共に、日本三大そばの一つにも数えられています。盛岡を訪れる際には、この地域ならではの独特の食文化をぜひ体験してみてください。

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名称
わんこそば
Wanko Soba Noodles
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