寿司の街との異名を持つ小樽。大きな港を有し、石狩湾からの恵みである魚介類の宝庫として知られている。新鮮で質の良い魚介が評判を呼び、大正から明治にかけて全国各地で修行した若者が小樽にこぞって出店したのが、寿司の街と呼ばれるはじまり。町内にはたくさんの寿司屋が点在するが、とくに小樽駅より南西、運河へ向かう一角に20軒近く軒を連ねる通りは「寿司屋通り」と名づけられた。ネタの質が良い上に、全国各地から集まった職人たちが技を競いあっている。
そんな小樽を代表する寿司ネタは“うに”。エゾムラサキウニとエゾバフンウニの二種類あり、別名白と赤と呼ばれる。あっさりとした安価な白に比べ、赤は高級品で、全国でも小樽の赤ウニは格別といわれている。他にも小樽沿岸から水揚げされる甘エビやアワビをはじめ、2回漁期のあるシャコなど、小樽だからこそ楽しめるネタが豊富にあるので、旬の恵みを味わいたい。