地獄谷から湧き出る豊かな温泉
登別温泉の源泉の中心となっているのが、温泉街の北東に位置する登別地獄谷です。日和山の噴火によって生まれた爆裂火口跡で、長径は約450メートルあります。
谷には数多くの噴気孔があり、地表からは火山ガスや高温の温泉が噴き出しています。泡を立てながら湯が煮えたぎるような荒々しい景観から、「地獄谷」と呼ばれるようになりました。
登別地獄谷を歩いて楽しむ
地獄谷には観光用の遊歩道が整備されており、火山活動によって生み出された独特の景観を間近に見ることができます。周辺を一周する場合でも、比較的短時間で散策できるため、温泉街とあわせて気軽に楽しめます。
地獄谷から湧き出す多彩な温泉は、温泉街のホテルや旅館にも供給されています。登別温泉の豊かな湯を支える源泉を、自然の中で体感できる場所です。
大湯沼と大湯沼川天然足湯
大湯沼は、日和山の噴火によって生まれた周囲約1キロメートル、深さ約22メートルの湯沼です。湯の表面温度は約40~50℃ですが、深い場所では約130℃にも達するとされています。
かつては、この大湯沼から硫黄が採取されていました。現在は登別を代表する自然景観のひとつとして、多くの観光客が訪れています。
大湯沼川天然足湯
大湯沼から流れ出した温泉は大湯沼川へと流れ込み、川沿いでは天然の足湯を体験できます。自然に囲まれた遊歩道を歩きながら、温泉の心地よさを気軽に楽しめる人気のスポットです。
高温の温泉が湧き出す「奥の湯」
奥の湯は、日和山の爆裂火口跡の一部にあたる場所です。約80℃の灰色の硫化水素泉が湧き出しており、大湯沼と同じ成分を持っています。
大湯沼とは異なり、硫黄は底に蓄積せず、そのまま流れ出しているのが特徴です。周辺の遊歩道からは、登別温泉を生み出す火山活動の力を感じることができます。
登別原始林に囲まれた豊かな自然
登別温泉の周辺には、豊かな自然が広がっています。周囲の登別原始林は国の天然記念物に指定されており、約60種類の樹木と約110種類の草木が保存されています。
地獄谷や大湯沼などの火山景観と、深い森林が隣り合う独特の自然環境も、登別温泉ならではの魅力です。遊歩道を散策しながら、温泉と森林浴を一緒に楽しめます。
鬼や閻魔大王にまつわる登別の伝説
登別温泉には、地獄谷の景観にちなんだ鬼や閻魔大王の伝説が残されています。地獄を思わせる火口跡の風景から、温泉街には鬼をモチーフにした像や祭りなどが見られます。
道央自動車道の登別東インターチェンジ出口には、登別温泉の方向を指し示す高さ18メートルの巨大な歓迎鬼像が立っています。
また、温泉街には鬼を祀った祠があり、その両脇には高さ3.5メートルの赤鬼の立像と高さ2.2メートルの青鬼の座像が安置されています。温泉街を歩きながら、こうした独特の鬼文化に触れることができます。
温泉と火山の自然を満喫できる登別
登別温泉は、豊富な湯量と多彩な泉質に恵まれた、北海道を代表する温泉地です。温泉街でゆっくり湯浴みを楽しむだけでなく、地獄谷や大湯沼、奥の湯などを巡れば、温泉を生み出す火山の力を身近に感じることができます。
さらに、登別原始林の森林や大湯沼川の天然足湯、鬼伝説など、自然と歴史、文化をあわせて楽しめるのも魅力です。登別を訪れた際には、温泉街だけでなく周辺の自然景観もじっくり散策してみてはいかがでしょうか。