火口跡を歩く
観光用の遊歩道も設けられており、奇怪な光景を1周10分から15分程で楽しむことができる。
夜間は「鬼火の路」としてライトアップ。
登別地獄谷は、北海道登別温泉街の北東に位置し、日和山の噴火によって形成された直径約450メートルの爆裂火口跡です。谷を縫うように無数の噴気孔が点在し、高温のガスや温泉が噴き出しています。この荒涼とした景観は、まるで地獄を思わせることから「地獄谷」と名付けられました。地獄谷からは、さまざまな種類の温泉が1日に約1万トンも湧出しており、これらの温泉は登別温泉街にあるホテルや旅館に供給されています。
地獄谷は、その独特な景観から多くの観光客に人気があります。谷内を散策できる遊歩道が整備されており、訪れる人々は10分から15分ほどで地獄谷を一周することができます。昼間の訪問だけでなく、夜間には「鬼火の路」としてライトアップされ、幻想的な雰囲気の中で散策を楽しむことができます。また、大湯沼へと続く遊歩道もあり、さらに広範囲な自然を満喫することができます。
地獄谷は、活火山である「俱多楽火山」の西麓に位置し、近隣の大湯沼や日和山とともに「登別火山」を構成する一部です。このエリアの面積は約11ヘクタールに及び、高温の噴気や熱水活動が現在も続いており、登別温泉の源泉となる重要な役割を果たしています。また、この地域は支笏洞爺国立公園内の「特別保護地区」に指定されており、厳重な管理と保護のもとで自然が維持されています。
登別地獄谷の起源は、約15,000年前に始まった火山活動に遡ります。その後、約8,000年前には水蒸気噴火が頻繁に発生し、これにより大湯沼や地獄谷が形成されました。最も新しい噴火は、約200年前に発生したと推定されています。地震や火山活動のリスクがあるため、2015年からは噴火警戒レベルが導入され、安全管理が強化されています。
登別地獄谷は、その独特な景観や地質学的価値が評価され、「かおり風景100選」や「北海道遺産」、さらには「日本紅葉の名所100選」にも選ばれています。また、「日本美しの森 お薦め国有林」の一つにも指定されており、国内外から多くの観光客が訪れる名所となっています。
登別温泉は、北海道登別市に位置する温泉地で、江戸時代からその存在が知られていました。特に明治時代に入ってからは温泉宿が次々と開かれ、保養地や観光地として大きく発展しました。今日では、「にっぽんの温泉100選・総合ランキング」で毎年上位にランクインする日本有数の温泉地として知られています。温泉地名「登別」の由来は、アイヌ語で「ヌプル・ペツ」(水色の濃い川)に起因しています。
登別温泉は、1日に約1万トンもの自然湧出量を誇り、9種類の泉質が毎分約3,000リットル湧き出しています。この泉質の多様性から「温泉のデパート」とも呼ばれ、訪れる人々に多彩な温泉体験を提供しています。特に地獄谷は、登別温泉の最大の源泉地であり、ここから湧き出る豊富な温泉は温泉街全体に供給されています。
観光用の遊歩道も設けられており、奇怪な光景を1周10分から15分程で楽しむことができる。
夜間は「鬼火の路」としてライトアップ。
有料
登別駅からバスで15分