大塚国際美術館は、世界中の名画を陶板画で再現したユニークな美術館です。その常設展示は1074点に及び、日本国内最大の展示スペースを誇ります。展示されている作品は、世界25カ国から集められた190余りの名画が、原寸大で陶板に再現されたものです。中でも、ピカソの「ゲルニカ」やシスティーナ礼拝堂の壁画は、圧倒的な迫力で訪れる人々を魅了します。
陶板画は、約2000年以上もの長期間にわたり退色や劣化を免れるとされており、文化財の保存にも大きく貢献しています。さらに、美術館内には訪問者がくつろげるレストランも併設されています。
大塚国際美術館は、徳島県鳴門市の鳴門公園内に位置しています。この美術館は、大塚製薬グループの創業75周年を記念して1998年に開館しました。美術館の建設には総工費400億円が投じられ、設計は坂倉建築研究所が、施工は竹中工務店が担当しました。建設場所として瀬戸内海国立公園内が選ばれ、高さ13メートル以内という制限があったため、地下5階分の構造物を含む複雑な工事が行われました。
展示されている作品は、大塚オーミ陶業が開発した特殊な技術を用いて、世界各地の名画を陶板に原寸大で焼き付けたものです。古代から現代に至るまでの著名で重要な作品が揃っており、これらの陶板画を通じて、実際の名画を鑑賞するのと同じ感覚を得ることができます。また、陶板画は風水害や火災、光による色褪せに強く、約2000年以上にわたってその色彩と形を保つことが可能です。
展示作品には、フェルメールやダ・ヴィンチ、ピカソなど、芸術の歴史を代表する巨匠たちの名作が含まれています。これらの陶板画は、ピカソの子息や世界各国の美術館館長による厳密な検品を経て展示されています。
大塚国際美術館では、展示されている陶板画の写真撮影が許可されていますが、フラッシュおよび三脚の使用は禁止されています。館内は非常に広く、展示ルートは地下3階から地上2階まで約4kmにもわたるため、全体を1日で見て回るのは難しいでしょう。複数回訪れることで、初めてその全貌を理解できる美術館です。
大塚国際美術館は、教育的価値が高いだけでなく、文化財の保存にも大きな役割を果たしています。また、現存しない作品の復元や屋外展示など、独自の試みも行われており、美術界において重要な地位を占める存在となっています。
9:30~17:00(入館券の販売は16:00まで)
月曜(祝日の場合は開館、翌日休み)、そのほか特別休館あり ※8月は無休
一般 3,300円
大学生 2,200円
小中高生 550円
JR鳴門駅からバスで20分
鳴門北ICから車で3分
徳島空港からバスで25分 *路線バス「鳴門公園行」
高速鳴門バス停からバスで15分 *路線バス「鳴門公園行」