栗林公園は香川県高松市に位置し、国の特別名勝に指定された回遊式大名庭園です。その歴史は約400年にわたり、広さ約75ヘクタールの国内最大規模を誇ります。公園内には、紫雲山を背景に6つの池と13の築山があり、その美しさと雅趣に富んだ庭園が訪れる人々を魅了します。
栗林公園では、黒マツを中心に桜、菖蒲、萩、梅など、四季折々の花が楽しめます。南庭は日本式の庭園として江戸時代初期の姿を今日に伝え、北庭は大正時代に近代庭園のスタイルを取り入れて改修されました。
栗林公園には、「一歩一景」と称されるほど多様な景観が広がっています。南庭には、室町時代の作庭とされる「小普陀」の石組があり、また、南湖に架かる偃月橋からの眺めは絶品です。掬月亭(きくげつてい)は江戸時代初期に建てられた茶室で、その四方正面の造りと風通しの良い構造が特徴です。
栗林公園の始まりは江戸時代の1600年代初め、生駒氏の家臣であった佐藤道益の居宅からです。その後、高松藩初代藩主松平頼重がこの地を訪れ、庭園の整備が進められました。1745年(延享2年)に、第5代藩主頼恭によって「名所60景」が完成しました。明治維新を経た後、1875年(明治8年)に栗林公園として開園され、一般に公開されました。
栗林公園内には、掬月亭や讃岐民芸館など、見どころがたくさんあります。掬月亭は茶室を備えた数寄屋造りの建物で、園内の中心的存在です。また、讃岐民芸館では、讃岐人の生活道具や民具が展示されており、土蔵造りの建物が特徴です。
栗林公園は、そのすぐれた地割と石組が評価され、「木石の雅趣」が日本三名園よりも優れているとされています。園内には、ウメやサクラ、カエデなどがあり、四季折々の景観が楽しめます。北庭の改修工事や、江戸時代の治水工事の結果、美しい庭園が形成されました。
栗林公園は、偕楽園、兼六園、後楽園の日本三名園に匹敵する美しさを持つ庭園として知られています。特に「木石の雅趣」は三名園を凌ぐともいわれ、その美しさは訪れる人々を魅了し続けています。
栗林公園には多くの池があり、これらは互いにつながっています。水源は主に園の南東隅にある「吹上」と呼ばれる場所から湧き出ています。香東川の伏流水も一部利用されており、往時には「曲水の宴」が行われたともいわれています。
園内には56科、173種、約32,400本の樹木が生育しています。クロマツやアカマツなどの針葉樹、アラカシやクスノキなどの常緑広葉樹、そしてカエデなどの落葉広葉樹が四季折々の美しい景観を作り出しています。
栗林公園はその歴史と伝統を守りながら、現代の要望にも応える形で整備が進められています。2015年には米国ハンティントン財団庭園と姉妹庭園提携を結び、さらに国際的な庭園としての価値を高めています。
1月 7:00~17:00
2月 7:00~17:30
3月 6:30~18:00
4・5月 5:30~18:30
6・7・8月 5:30~19:00
9月 5:30~18:30
10月 6:00~17:30
11月 6:30~17:00
12月 7:00~17:00
年中無休
大人 410円
小人 170円(小学生と中学生)
JR栗林公園北口駅より徒歩約3分、ことでん栗林公園駅より徒歩約10分、高松中央ICより車で約15分