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漲水御嶽

(はりみず うたき)

神秘の力宿る、数百年前からある特別な霊場

古くから宮古島の最高の霊場として島の人々の信仰を集める御嶽。「ツカサヤー」とも呼ばれています。

漲水御嶽の概要

漲水御嶽は、沖縄県宮古島市に位置する神聖な場所で、琉球王朝時代から続く信仰の場です。御嶽とは、沖縄の伝統的な宗教施設で、自然崇拝や祖先崇拝が行われる場所を指します。漲水御嶽は、その歴史的・文化的価値から、地元の人々や観光客に広く知られています。

歴史と背景

漲水御嶽の歴史は、琉球王朝時代に遡ります。この御嶽は、宮古島の人々が自然と祖先を崇拝するための神聖な場所として重要視されてきました。漲水御嶽は、琉球王朝の中でも特に重要な場所とされ、王族や有力者が訪れた記録も残っています。

この御嶽は、宮古島の中心地に位置しており、地元の人々にとって信仰の中心であり続けています。特に、旧暦の祭りや特別な儀式の際には、多くの人々が漲水御嶽を訪れ、祈りを捧げます。

構造と特徴

漲水御嶽は、自然の中に調和した美しい場所で、木々に囲まれた静かな雰囲気が特徴です。入口には石碑があり、その先に広がる神聖な空間には、古代から続く祈りの場としての歴史が感じられます。御嶽内には、祈りのための祭壇や石の囲いが設けられており、訪れる人々はそこで静かに祈りを捧げます。

漲水御嶽の周囲には、自然の美しさを楽しむための散策路も整備されています。訪れる人々は、神聖な空間を歩きながら、自然の中で心を落ち着けることができます。また、御嶽の中には、古代の石造りの建造物も点在しており、その歴史的価値を感じることができます。

信仰と祭事

漲水御嶽では、年間を通じてさまざまな祭事や儀式が行われます。特に、旧暦の正月や各種の収穫祭の際には、多くの地元住民が訪れ、伝統的な儀式を通じて自然と祖先への感謝を捧げます。これらの儀式は、宮古島の文化と伝統を今に伝える重要な行事です。

また、漲水御嶽は観光客にとっても人気のスポットであり、沖縄の独自の宗教文化を学ぶ絶好の機会となっています。訪れる際には、地元のガイドによる説明を受けることもでき、より深く理解することができます。

アクセスと利用情報

漲水御嶽へのアクセスは、公共交通機関と車の両方が便利です。宮古島市内から車で約15分の距離にあり、周辺には駐車場も完備されています。また、公共バスも運行しており、バス停から徒歩でアクセスすることができます。観光シーズンには多くの人々が訪れるため、早めの訪問がおすすめです。

御嶽の開放時間は日の出から日の入りまでで、入場料は無料です。ただし、特別な儀式が行われている際には、一般の立ち入りが制限されることがありますので、訪問前に確認することをおすすめします。また、御嶽内では静粛を保ち、他の訪問者や地元の人々に敬意を持って行動することが求められます。

訪問の際の注意点

漲水御嶽を訪れる際には、神聖な場所であることを理解し、敬意を持って行動することが重要です。特に、祈りの場や祭壇には触れないようにし、静かに見学しましょう。また、ゴミを持ち帰るなど、環境を保護するための行動も大切です。写真撮影については、フラッシュを使用しないようにし、地元の指示に従うよう心掛けましょう。

まとめ

漲水御嶽は、沖縄の豊かな自然と歴史的な文化が融合した神聖な場所です。訪れる人々は、静寂の中で自然と祖先への感謝を感じ、心を落ち着けることができます。ぜひ一度、漲水御嶽を訪れて、その歴史と美しさを体感してみてください。

琉球王府公認の御嶽

琉球王国建国(1429年)以前から信仰を集めている御嶽であり、宮古島の創生神話をはじめとする多くの宮古島固有の神話と伝説の舞台となっています。

誰でも参拝できる珍しい御嶽

御嶽(うたき)はかつての琉球地方各地にある礼拝所で、本土でいう村の神社のように各地域や村に御嶽があり、守護神として各種の祭祀がおこなわれていました。

多くの御嶽は、現在も地域の人々によって維持されていて、立入禁止となっていますが、漲水御嶽は観光客でも参ることができ、地元の人も観光客も多く訪れています。

奉納された石垣

周りをめぐる石垣は、1500年のオヤケ赤蜂の乱の戦勝記念として、宮古第一の首領であった仲宗根豊見親が奉納したと伝えられています。

漲水石畳道と宮古神社

すぐ側には石畳の坂道である宮古島市指定の史跡「漲水石畳道」があり、宮古神社へと続いています。

専用駐車場がないので車だとアクセスしにくい所ですが、平良港や市役所が近くにあり、コインパーキングもあります。

創世神話

宮古島が創造された後、天より、古意角(恋角)という神と姑依玉(恋玉)という女神が、多くの神々を従え漲水に降り立った。

彼らは、人間と天地の万物一切を創り上げた後、天に戻った。そして、この地に御嶽を立てて島の人々は、大いに賑わい栄えた。

人蛇婚伝説

平良に住む貴族夫婦は子どもができなかった。そこで、神様に祈りを捧げたら、美しい娘が授かったんだ。

若いのに妊娠していることを両親に問われた娘は、毎晩自分の寝室を訪れる若い男がいると言った。

父親が男の正体を調べると、それは漲水のイベ(御嶽の中心部)の洞窟に住む大蛇だったんだ。

その晩、娘の夢に大蛇が現れた。大蛇は古意角、島立の神と名乗り、島の守り神を作るために娘に会いに来たと言った。

娘は三人の娘を産むので、三歳になったら御嶽に連れて行くように告げられた。

娘は大蛇の言う通り三人の娘を産んだ。子供たちが三歳になると、御嶽に連れて行った。しかし、母親は大蛇が怖くて逃げ帰った。

子供たちは大蛇を恐れることなく、それぞれ首、胴、尾に抱きついた。大蛇は喜んで涙を流し、子供たちを島の守り神に変えて御嶽の中へと消えた。最後に、大蛇(古意角)は輝きを放ちながら天に昇っていったんだ。

Information

名称
漲水御嶽
(はりみず うたき)
Harimizu Utaki
住所
沖縄県宮古島市平良字西里8
電話番号
0980-73-2690
営業時間

参拝自由

料金

参拝無料

駐車場
なし
アクセス

宮古島市役所平良庁舎から車で3分

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