竈門神社は、福岡県太宰府市に位置する神社で、673年に建立されたと伝えられています。この神社は、縁結びの神様として知られており、特に恋愛成就を祈願するために多くの女性が訪れます。
主祭神は玉依姫命(たまよりひめのみこと)で、社伝によれば天武天皇2年(673年)に心蓮上人が山中で修行中に玉依姫命が現れたことが神社の創建の由来とされています。
竈門神社は福岡県太宰府市東北にある宝満山のふもとに位置し、社殿は山頂にある上宮と山麓にある下宮に分かれています。宝満山は大宰府の鬼門(東北)に位置するため、古くから「大宰府鎮護の神」として崇敬されてきました。平安時代以降は神仏習合が進み、当社は神宮寺の大山寺(だいせんじ)と一体化しました。
宝満山の古称は「御笠山」や「竈門山」であり、神功皇后が出産時に竈門を立てたことに由来するとされています。現在の「宝満山」の名は、神仏習合に伴って祭神が「宝満大菩薩」と称されたことに由来します。竈門神社の社地を含む宝満山一帯は国の史跡に指定され、福岡県の文化財としても多くの資料が指定されています。
主祭神:
玉依姫命(たまよりひめのみこと)
相殿神:
竈門神社の歴史は大宰府と深く関わりがあり、奈良時代にはすでに神仏習合の状態であったと見られています。平安時代には「九国総鎮守」として最盛期を迎え、その後、鎌倉時代以降も神仏一体の状態が続きました。
竈門神社の社殿は、山頂にある上宮と山麓にある下宮から構成されています。下宮には本殿・幣殿・拝殿があり、境内には古代からの礎石建物跡が残されています。上宮は宝満山山頂にあり、心蓮上人や玉依姫命の墓所と伝えられる法城窟(ほうじょうくつ)があります。また、山中には多くの仏教遺跡が残り、神仏習合時代の面影を伝えています。
竈門神社はアニメ「鬼滅の刃」との関連で注目を集めています。主人公の「竈門炭治郎」の姓や、宝満山で修行する修験者が着ている「市松模様」の装束など、共通点が多く見られるため、2019年からファンの間で聖地として話題になっています。参拝者が増加し、多くの絵馬が奉納されています。
竈門神社では、年間を通じてさまざまな祭事が行われます。代表的なものには、歳旦祭、縁結び大祭、宝満山峰入り、大祓式などがあります。また、神社には宝満山を含む国の史跡や、福岡県指定文化財の木造狛犬、宝満山山岳信仰関係資料が所蔵されています。
竈門神社の上宮は宝満山山頂に、下宮は山麓に位置しています。下宮へのアクセスは、西鉄太宰府線の太宰府駅からバスで約10分の「竈門神社前」バス停下車、徒歩約10分です。
西鉄太宰府駅からバスで10分