千鳥饅頭のルーツは1630年(寛永7年)に創業した和菓子店「松月堂」のかすていらと丸ボーロ作りに始まる。1927年(昭和2年) に松月堂の支店として「千鳥屋」を出店し、その際に考案された菓子が「千鳥饅頭」。北海道産の手亡豆(白いんげん豆)とザラメを使い、口の中でさらりととける味わいが特徴の白餡を、契約農家に“指定した餌”を使って飼育した鶏の卵を使用して、水を一切使用せず米飴と蜂蜜で捏ね上げたカステラ生地で包み込み、焼き上げたお饅頭である。その名は「水鏡せると伝ふる天神のみあしのあとに千鳥群れ飛ぶ」と菅原道真公が詠んだ和歌にちなんで千鳥饅頭と名づけられた。頭の表面に千鳥の焼印が押されている。