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高尾山は、東京都八王子市に位置する標高599メートルの山です。明治の森高尾国定公園および東京都立高尾陣場自然公園の一部であり、東京都心から近いため、年間を通じて多くの観光客や登山者が訪れます。古くから修験道の霊山としても知られており、その歴史と自然の豊かさが魅力の一つです。
都心から電車で約1時間とアクセスがよく、気軽にハイキングが楽しめる山。年間を通じて多くの観光客や登山者が訪れる。
古くから修験道の霊山とされた。高尾山には古くから天狗が存在しているとの伝説もある。
標高は599メートル。
明治の森高尾国定公園に指定されている。
山の中腹には、文化財を有する高尾山薬王院、さる園・野草園、標高500メートルの高所にある「高尾山ビアマウント」(ビアガーデンは夏季限定)、高尾山BBQマウント(手ぶらBBQサービスは春秋限定)などの観光施設がある。
高尾山ケーブルカーを使って、登山コースを登らずに中腹まで行くことができる。
ふもとの清滝駅から中腹にある高尾山駅までの271mを、約6分で登り、最も急なところは31度18分と、ケーブルカーの線路としては日本一の急勾配。
暖温帯系の照葉樹林帯(カシなどの常緑広葉樹)と冷温帯系の落葉広葉樹林(ブナ・イヌブナ・ナラ・ホオノキなど)・中間温帯林(モミ・ツガなどの針葉樹林)の境界に位置するため植生が豊か。
樹齢700年とも1,000年とも語られるスギの巨木が何本も成育している。
山頂から東側は、八王子市や相模原市などを中心とした関東平野の街並や、筑波山、房総半島、江の島まで眺めることができる。また西側は、丹沢山地や富士山を見渡せる。冬至の前後数日間には、富士山の真上に太陽が沈むダイヤモンド富士を見ることができる。
山頂へは登山道が整備されて、各種ルートを組み合わせて低山登山が楽しめる。山頂までの所要時間は全行程徒歩で1時間半から2時間程度である。
整備された登山道、ケーブルカーを使って気軽に登山できることなどから、老若男女問わず登山者数が多く、年間の登山者数は約260万人を超、世界一の登山者数を誇る。
高尾山薬王院の参拝客に振る舞ったのが起源のとろろ蕎麦が高尾山の名物。
高尾山は関東山地(秩父山地)の東縁に位置し、多摩川水系と相模川水系の分水嶺となる笹尾根の東端にあります。山頂には展望台や高尾ビジターセンターがあり、全長1,697キロメートルに及ぶ東海自然歩道の起点でもあります。また、山腹には修行場として知られる高尾山薬王院があり、多くの文化財が保存されています。
山頂からは、東側に八王子市や相模原市など関東平野の街並み、筑波山、房総半島、江の島などを望むことができます。西側には丹沢山地や富士山を見渡すことができ、冬至の前後数日間には「ダイヤモンド富士」と呼ばれる富士山の真上に太陽が沈む光景が見られます。このような魅力から、高尾山は関東の富士見百景や「八王子八十八景」に選定されており、多摩百山の一つとしても知られています。
東京都心部からのアクセスの良さに加え、ミシュラン・グリーンガイド・ジャポンでの3つ星評価の影響もあり、高尾山の人気は近年高まっています。京王電鉄高尾線の高尾山口駅周辺では観光施設が充実しており、高尾山ケーブルカーやリフト、さる園・野草園、夏季限定の「高尾山ビアマウント」、手ぶらで楽しめる「高尾山BBQマウント」など、多彩なアクティビティが楽しめます。
高尾山の名物として知られる「とろろ蕎麦」は、高尾山薬王院の参拝客に振る舞われたことがその起源とされています。また、行楽客が減少する冬季には京王電鉄主催の「高尾山の冬そばキャンペーン」が毎年開催されています。その他、春と秋には「高尾山・陣馬山スタンプハイク」やオリエンテーリングのパーマネントコースが整備されており、トレイルランニングを楽しむ人々にも人気です。
高尾山は東京近郊の行楽地として有名ですが、元来は修験道の霊場であり、真言宗智山派大本山の高尾山薬王院有喜寺の寺域にあります。中世には北条氏康・北条氏照親子が山を保護し、江戸時代には幕府直轄領として保護が行われていました。近代に入ってもその豊かな自然は守られ、牧野富太郎をはじめとする多くの研究者が高尾山を最初の発見地として新種の植物を発表してきました。
高尾山は1927年に高尾山ケーブルカーが開業し、以降も観光地としての発展を続けました。1972年には標高が599メートルと測定され、八王子市が標高を600メートルに回復させようとする試みもありました。2007年からはミシュランガイドで連続して三つ星の観光地に選ばれ、2012年には首都圏中央連絡自動車道の一部区間が開通しています。
高尾山は年間約260万人の登山者が訪れ、世界で最も登山者数の多い山の一つです。登山道はよく整備されており、初心者から上級者まで幅広い層が楽しめるコースが多数用意されています。しかし、多くの登山者が訪れることで登山道の荒廃や裸地化が問題となっており、対策として階段の設置や登山者への注意喚起が行われています。
高尾山にはいくつかの登山ルートがあり、体力や経験に応じて選ぶことができます。1号路(表参道コース)はもっとも人気のあるルートで、ケーブルカーやリフトを利用して短時間で山頂に到達できます。他のルートとして、6号路(びわ滝コース)や稲荷山コースなどがあり、それぞれ異なる景観や難易度を楽しむことができます。
高尾山は、暖温帯系と冷温帯系の森林が混在する豊かな自然が特徴です。都市部に近いにもかかわらず、多くの植物や野生動物が生息しており、自然環境が良好に保たれています。年間の気温は、冬季は-0.8℃から夏季は24.8℃までと、四季折々の風景を楽しむことができます。
高尾山はカシなどの常緑広葉樹とブナやナラなどの落葉広葉樹、モミやツガなどの針葉樹が共存するエリアに位置し、豊かな植生が広がっています。このため、登山者は春には新緑、秋には紅葉といった四季の移り変わりを楽しむことができます。
高尾山の地下には、首都圏中央連絡自動車道の「高尾山トンネル」が通っており、交通の利便性が向上しています。しかし、このトンネル建設には自然保護団体や一部市民からの反対運動があり、環境保全の観点からも議論が続いています。高尾山は歴史と自然の共存する貴重な観光地であり、今後もその魅力を守りつつ持続可能な観光のあり方が求められています。
新宿駅から高尾駅まで
・京王線で約50分
・JR中央線で44分(中央特快)
京王線高尾駅から高尾山口駅まで約3分