高徳院の本尊であり、鎌倉のシンボルである鎌倉大仏。大仏の高さは11.31メートル(台座を含めると13.35メートル)、重量約121トンで、国宝に指定されています。
開山、開基は不明であり、大仏の造像の経緯についても史料が乏しく不明です。1252年に銅造大仏が造られたとされています。発掘調査によれば、大仏は元々大仏殿の中に安置されていましたが、その後の地震や津波で大仏殿が倒壊し、1486年には大仏が露座であったことが記録されています。
完成当初は全身に金箔が施されており、表面に金箔を貼っていたことが確認できます。像内は空洞で、人が入ることができ、一般の拝観者も大仏内部を見学することができます。
高徳院(こうとくいん)は、神奈川県鎌倉市長谷にある浄土宗の寺院で、本尊は国宝の銅造阿弥陀如来坐像である鎌倉大仏です。正式には大異山高徳院清浄泉寺(だいいざん こうとくいん しょうじょうせんじ)と号します。開基(創立者)と開山(初代住職)は不詳です。
2004年2月27日、境内一帯が「鎌倉大仏殿跡」の名称で国の史跡に指定されました。大仏の造立経緯や大仏殿の倒壊時期については諸説あります。
鎌倉大仏は、鎌倉時代を代表する仏教彫刻であり、国宝に指定されています。銅造阿弥陀如来坐像の高さは約11.39メートル(台座を含め高さ13.35メートル)で、重量は約121トンです。角張った平面的な面相、低い肉髻(にっけい、頭髪部の椀状の盛り上がり)、猫背気味の姿勢、体部に比して頭部が大きい点など、鎌倉期に流行した「宋風」の仏像の特色を示しています。また、像の原型の作者は不明ですが、鋳造には河内の鋳物師・丹治久友がかかわっています。
鎌倉大仏は度重なる地震や津波、風雨による損傷を受けながらも、修復と保護が行われています。大正12年の関東大震災では基壇が壊れ、その翌年には基壇の修理が行われました。1959年から2年間行われた大修理では、基壇を免震にし、大仏本体にも補強が施されました。2017年には保存修理と調査が行われました。
境内には、大仏を詠んだ与謝野晶子の歌碑のほか、3基の文学碑が立っています。また、観月堂という建物は朝鮮王宮にあったものを移築したもので、内部には江戸幕府2代将軍の徳川秀忠が所持していたとされる聖観音像が安置されています。
鎌倉大仏へは、鉄道では江ノ島電鉄(江ノ電)の長谷駅から徒歩で9分、路線バスでは江ノ島電鉄・京浜急行バスの鎌倉駅や藤沢駅から「大仏前」バス停下車すぐです。
4月~9月 8:00~17:30
10月~3月 8:00~17:00
大仏胎内
8:00~16:30
拝観料
一般 300円(中・高校生含む)
小学生 150円
江ノ島電鉄(江ノ電)
●鎌倉経由
JR横須賀線 鎌倉駅 → 江ノ島電鉄(藤沢方面行き)に乗り換え、長谷駅 → 徒歩約7分
●藤沢駅経由
JR東海道線または小田急線 藤沢駅 → 江ノ島電鉄(鎌倉方面行き)に乗り換え、長谷駅 → 徒歩約7分
鎌倉駅からバス
鎌倉駅東口バス乗り場1番から江ノ島電鉄バス、もしくはバス乗り場6番から京浜急行バス → 「大仏前」停留所下車すぐ