平草原の丘陵が太平洋に切れおちた豪快な断崖。
三段壁(さんだんべき)は、和歌山県白浜町にある高さ50メートル、長さ2キロメートルにも及ぶ断崖絶壁です。この壮大な景観は、太平洋の荒波によって長い年月をかけて形成されました。三段壁はその名の通り、三層に分かれたように見えることからその名が付けられました。
三段壁は、白浜町の南西部に位置し、白浜温泉からもほど近い場所にあります。この断崖は、海食崖と呼ばれるもので、波の侵食によって切り立った崖が形成されました。断崖の下には、海食洞窟が広がっており、自然の力の偉大さを感じることができます。特に、強風の日には波が断崖に激しく打ち寄せ、その迫力ある光景は多くの観光客を魅了します。
三段壁は、古くから地元の漁師たちにとって重要な漁場であり、また航海の目印としても利用されてきました。また、この場所には伝説や民話も多く残っており、地元の文化と深く結びついています。近年では、観光名所として広く知られるようになり、毎年多くの観光客が訪れるスポットとなっています。
三段壁には、遊歩道や展望台が整備されており、訪れる観光客は安全に断崖の景観を楽しむことができます。また、断崖の下にある海食洞窟を見学できる「三段壁洞窟」も人気の観光スポットです。この洞窟は、エレベーターで地下36メートルまで降りることができ、洞窟内の見学ツアーを楽しむことができます。洞窟内には、かつて熊野水軍が隠れ家として利用していたとされる場所もあります。
三段壁の美しい景観を守るため、地域では自然環境保護活動が行われています。特に、断崖の保全や海洋環境の保護に力を入れており、訪れる観光客にも環境保護の重要性が啓発されています。観光客は、訪れる際には自然を大切にし、美しい景観を次の世代に残すためのマナーを守ることが求められています。
三段壁へのアクセスは、白浜駅からバスやタクシーを利用して簡単に行けます。駐車場も完備されており、車での訪問も便利です。また、周辺には白浜温泉や円月島、千畳敷などの観光スポットが点在しており、一日中楽しむことができます。飲食店や土産物店も多く、地域の特産品を楽しむこともできます。
三段壁は、その壮大な自然景観と迫力ある断崖で多くの人々を魅了し続けています。和歌山県白浜町を訪れる際には、ぜひ一度足を運んでその迫力と美しさを体感してみてください。広がる断崖と太平洋の青い海、そして自然が織りなす景色は、心に残る素晴らしい思い出となるでしょう。
三段壁洞窟
8:00 ~ 17:00(最終入場 16:50)
年中無休
三段壁洞窟
大人(中学生以上)1,300円
小人(小学生)650円
小学生未満 無料
JR紀勢本線(きのくに線) 白浜駅から明光バス「三段壁」行きで23分、終点下車、徒歩約2分