温泉として非常に歴史が古く、日本三古湯のひとつに数えられ、古い文献では牟婁(むろ)の湯と呼ばれていた。
真っ白でサラサラな砂のビーチ白良浜を中心に、海岸沿いに温泉施設やホテル、旅館が立ち並ぶ。
南紀白浜温泉は白浜、湯崎、大浦、古賀浦、綱不知、白浜の温泉地に細分でき、広範囲に温泉が点在。
周辺はジャイアントパンダを飼育しているアドベンチャーワールドや国の名勝である円月島、千畳敷など多くの観光地もあるリゾート。
日本の夕陽百選に白良浜と円月島が選ばれていて、景勝地に沈む夕日をはじめ、夕景の美しいスポットが多く、湯船につかりながら空と海が真赤に染まる夕景が見られる温泉もある。
日本書紀に、当時の歴代天皇が訪れたことが記載されている(658年~701年)日本屈指の古湯。万葉集(759年頃)に牟婁の湯が登場している。
それ以後、貴族(江戸時代は紀州藩主)から庶民まで、たくさんの人が白浜温泉を楽しんでいる。
温泉は地熱由来の非火山型で、泉質は食塩泉・炭酸泉・重曹泉。
太平洋に面した湯崎の突端、波に洗われる岩場に「崎の湯露天風呂」がある。
天然の大きな岩くぼにたたえて湯煙を立てつづけるこの湯は、日本書紀・万葉集などにも登場する。
1000年以上前から親しまれてきた露天風呂で潮騒を耳に、太平洋に沈む夕日を眺めながらの入浴ができる。
このほか、奈良朝風のユニークな建物で、二つの泉質の異なる温泉を同時に楽しめる公衆浴場「牟婁の湯」や、白良浜沿いで湯船が2階にあり窓から白良浜が見られる「白良湯」、水着着用の露天風呂「しらすな」がある。
牟婁の湯
温泉街中心に立つ、太平洋に面した鉄筋2階建の、奈良朝風のユニークな建物。浴室は鉄平石張り。
日本書紀や万葉集に詠われた古い源泉で、湯船はまん中で2つに仕切られ、重曹泉83度と、食塩泉75度の2種類の湯があふれている。
湯はリューマチ・運動器障害・創傷・火傷・慢性湿疹・婦人病・更年期障害などに効く。
崎の湯
白浜温泉街の南、紀伊水道に小さく突き出した湯崎半島の先端近く。海に臨んだ荒磯の、天然の砂岩の窪みに湧き出した野趣満点の露天風呂。
658年に斉明天皇と中大兄皇子が入湯したと言う由緒ある湯で、紀州藩主時代の徳川吉宗も入湯した。
波を間近に感じながら入れる温泉だが、天候が悪くなり波が高くなると入湯禁止になる。露天だが中央に仕切りを設けており男女別に入湯できる。
白浜駅からバスで15分
田辺ICから車で20分
鉄道:
JR西日本紀勢本線「白浜駅」(特急停車駅)から明光バス10分
高速バス:
大阪駅、難波駅、京都駅から高速バス(阪和自動車道経由)が運行
大宮駅・池袋駅・横浜駅から高速夜行バスが運行
車:
阪和自動車道から、紀勢自動車道、南紀白浜ICから白浜空港フラワーライン線(県道)ですぐ
飛行機:
南紀白浜空港に東京の羽田便が就航