天神祭は、大阪天満宮が鎮座した2年後の951年に始まったとされています。当時は、大川に神鉾を流して、流れ着いた場所で禊払いを行っていました。これが鉾流神事の起源となり、船渡御も同じ場所に船で奉迎したことから始まったと言われています。
天神祭が日本三大祭りの一つと呼ばれるようになったのは、江戸時代からで、豊臣秀吉から太鼓を拝領していました。しかし、寛永末期に祭場が移されたことで鉾流神事は取りやめられ、陸渡御の起源となる地車が登場しました。
そして、元禄時代には船の穂先に人形を飾るようになり、講が形成されて日本三大祭りとして有名になっていきました。
天神祭の盛大さは、小説『東海道中膝栗毛』や『世間胸算用』に描かれており、天神橋2丁目商店街のアーケードには、羽柴秀吉、佐々木高綱、八幡太郎義家、木津勘助をあしらった4体の「御迎人形」が飾られています。
天神祭は、維新の騒乱により中止された時期もありましたが、現在では大変盛大に行われ、多くの人々に愛されています。