創業は江戸時代。大阪・堺で200年続いた老舗料亭「耳卯楼」を大正13年に先代平太郎が麺類専門店として「美々卯」と改めた。麺類の出汁は毎日かつお節を2時間かけてひくところから始まる。素材は産地からこだわり、妥協を許さない味が江戸時代から続く老舗を守ってきた。看板メニューはうどんすき。素材は吟味を重ね厳選したものを使い、山の幸・海の幸をふんだんに盛り込む。いうまでもなく出汁は長年受け継がれた職人の技が光り絶品である。
うどんすきは
うどんすきは、大阪府の伝統料理で、魚すき(海魚のすき焼き)にうどんを加えて作られる鍋料理の一つです。この料理は、だし汁でうどんとさまざまな具材を煮ながら食べるもので、店によっては「すきうどん」などの名前で提供されています。
この料理は、薄味のだし汁でうどんとさまざまな具材を一緒に煮て食べる寄せ鍋の一種であり、関西地域で人気です。魚すきから派生したもので、現在の牛のすき焼きとは異なる味わいを持っています。
1928年に、大阪市の「美々卯」初代の薩摩平太郎が、魚すきの残りにうどんを加えて煮込んだことから、うどんすきが生まれました。彼は、だし汁がうどんに染み込んで美味しいことに気付き、山の幸や海の幸など15~16種類の食材を鉄鍋で煮込んでこの料理を創作しました。うどんすきは、蕎麦をしゃぶしゃぶ風に食べるアイデアから発展し、昭和8年ごろに完成しました。美々卯は当初、東京式の蕎麦屋で、戦前までは蕎麦のすき焼きも提供していました。
調理においては、鍋にたっぷりのうどんつゆを入れ、鶏肉、エビ、焼穴子、ハマグリ、ハクサイ、ひろうす、シイタケ、ニンジン、ミツバ、湯葉、生麩、蒲鉾、サトイモなどの季節の食材をうどんと一緒に煮ます。うどんや火の通りにくい具材は下茹でしておき、軽く温めて食べやすくしています。薬味としては、青ねぎ、ショウガ、もみじおろしなどが使われます。
飲食店ではアルミやステンレス、銅などで作られた浅い鍋を使用しますが、家庭では土鍋などが代用されることもあります。