国宝「青不動明王」を祀る青龍殿
青龍殿は、国宝「青不動明王像」を安置する大護摩堂です。青不動明王は、日本三不動の一つとして知られています。
青龍殿の建物は、もともと1913年(大正2年)に北野天満宮の境内に建てられた、大日本武徳会京都支部の武徳殿でした。戦後は京都府警察の武道場「平安道場」として使用され、1998年(平成10年)までその役割を果たしました。その後、東山山頂へ移築され、青龍殿として新たな歴史を歩み始めました。
2014年10月には落慶と青不動明王の開眼法要が行われ、同月から国宝の青不動明王像の開帳と青龍殿の一般公開が始まりました。
清水の舞台をしのぐ広大な木造大舞台
将軍塚青龍殿を訪れたら、ぜひ立ち寄りたいのが山頂に設けられた木造の大舞台です。京都市街を眼下に望む開放的な展望スポットで、その広さは清水寺の舞台の約4.6倍とされています。
京都市内の街並みを一望できるほか、空気が澄んだ晴天の日には、比叡山や生駒山、さらには大阪湾まで見渡せることがあります。昼間の眺望はもちろん、夜景の名所としても知られています。
もともと展望台があった場所は、青龍殿の建立に合わせて整備され、現在の大舞台が設けられました。山頂ならではの開放感と、京都の街並みが広がる壮大な景色を満喫できます。
四季折々の表情を見せる青龍殿庭園
青龍殿の周囲には、回遊式庭園に枯山水庭園を取り入れた美しい庭園が広がっています。園内には桜が約200本、紅葉が約220本植えられ、春には桜、秋には鮮やかな紅葉が庭園を彩ります。季節によって異なる景観を楽しめるのが魅力です。
庭園の東屋からは、将軍塚や西山方面を望むことができ、周囲の自然を生かした借景も見どころです。また、東郷平八郎や黒木為楨、大隈重信らにゆかりのある手植えの松も残されています。
春と秋には夜間拝観が実施されることもあり、昼間とは異なる幻想的な雰囲気を味わえます。夜間拝観の実施日や公開内容は、訪問前に公式情報で確認すると安心です。
将軍塚の伝説と歴史をたどる
将軍塚は、桓武天皇が平安京の造営にあたり、都を守護するために将軍の像を埋めたという伝説に由来する場所です。古くから信仰の対象とされ、京都の歴史を語るうえでも興味深いスポットとなっています。
境内には、西展望台や大日堂、福徳門などもあります。青龍殿への参拝とあわせて散策すれば、信仰の歴史や庭園の美しさ、東山山頂からの眺望をじっくり楽しめます。
将軍塚青龍殿へのアクセス
将軍塚青龍殿へは、京都駅からタクシーで約20分、京都市営地下鉄東西線の蹴上駅からタクシーで約5分が目安です。また、青蓮院門跡から東山トレイルを利用して、山道を徒歩約30分で向かうこともできます。徒歩で訪れる場合は、歩きやすい靴を用意しましょう。
京都の街並みを見渡す大舞台、国宝の青不動明王、四季折々に美しい庭園がそろう将軍塚青龍殿。歴史と自然、そして絶景を一度に楽しめる、東山の魅力あふれる名所です。