1603年に徳川家康によって創建された平城、二条城。
関ヶ原の戦いで勝利した家康は
京都の守護及び上洛時の宿所として二条城を造営し、
同年に家康が江戸幕府初代将として将軍就任の祝賀の儀をおこなった。
幕末には江戸幕府第15代将軍・徳川慶喜によって大政奉還が発表され、
二条城の二の丸御殿の大広間で明治天皇に政権返上を奏上したため、
江戸時代の始まりと終わりの舞台として知られている。
近代には宮内省の所管となり、「二条離宮」を経て、現在の「二条城(元離宮二条城)」して一般公開された。
明治期には、離宮としても重要な役割も果たした。
創建時の姿を今に伝える二の丸御殿(6棟)が国宝に指定され、
22棟の建造物と二の丸御殿の障壁画計1016面が重要文化財に指定されている。
広大な敷地内には二の丸庭園、本丸庭園などの美しい庭園が広がり、二の丸庭園は国の特別名勝に指定されている。
歴史的な価値から城内全体が国の史跡に指定され、ユネスコ世界遺産(世界文化遺産)に「古都京都の文化財」として登録されている。
本丸と二の丸があり、
二の丸の周りには外堀が造られ、
出入り口として正門の東大手門、北大手門(普段は閉鎖)から、
本丸と二の丸の間には内堀があり、本丸櫓門から入ることができる。
将軍滞在の城としては規模も小さく防御能力に問題がありそうだが、
家臣の疑問に対し家康は
「一日二日も持ちこたえれば周辺から援軍が来る」
「万が一この城が敵の手に落ちたら堅城だと取り返すのに手間がかかる」
と答えたと伝えられる。
東大手門から入って正面の西方に建つ二の丸御殿は、
6つの建物が雁行に並び、廊下で接続され一体となり
すべての棟が国宝に指定されている。
建物の各室の床や襖などには狩野探幽ら狩野派の絵師による障壁画が描かれている。
当初柱の銅版は金箔押しであって、現在現存している物より遥かに華やかなものだった。
特別名勝に指定されている桃山様式の池泉回遊式庭園、別名「八陣の庭」。
小堀遠州の代表作として挙げられることも多い。
池には3つの島が浮かぶ。
池の中央やや北よりにもっとも大きい蓬莱島があり、
その北に亀の形と鶴の形に石が組まれた亀島と鶴島がある。
蓬莱島は亀島と共に見えるアングルからは鶴の形に、
鶴島と共に見えるアングルからは亀の形に石が組まれていて、
常に鶴亀の一組を表現する趣向となっている。
開城時間
8時45分-16時(閉城17時)
二の丸御殿観覧時間
8時45分-16時
展示・収蔵館開館時間
9時-16時45分(受付は16時30分まで)
【休城日】
年末12月29日-12月31日
二の丸御殿休殿日
毎年12月・1月・7月・8月の毎週火曜日、1月1日-1月3日、12月26日-12月28日(当該日が休日の場合、その翌日を休城日とする)
一般 800円(二の丸御殿を観覧する場合は別途500円必要)
中高校生 400円
小学生 300円
二条城障壁画展示収蔵館の入館料
小学生以上100円(別途入城料が必要)
地下鉄
京都市営地下鉄東西線 「二条城前駅」 徒歩1分
バス
京都市営バス 9・12・50・67・101・111号系統「二条城前」バス停下車すぐ
京都市営バス 15号系統・京都バス 61・62・63・64系統「堀川御池」バス停下車徒歩2分
京都市営バス 10・93・202・204号系統「堀川丸太町」バス停下車徒歩6分