境内4万余坪の敷地をもつ寺院「鹿苑寺」、正式には北山鹿苑禅寺(ほくざんろくおんぜんじ)。
二層・三層に金箔を貼りめぐらしている舎利殿(お釈迦様の骨をまつった建物)「金閣」が特に有名なため一般的に「金閣寺」の名で呼ばれている。
金閣を中心とした鹿苑寺(金閣寺)庭園 は国の特別史跡・特別名勝に指定。
鹿苑寺はユネスコの世界遺産(文化遺産)「古都京都の文化財」に登録されている。
金閣は、銀閣、飛雲閣(西本願寺境内)とあわせて京の三閣と呼ばれる。
1397年、鎌倉時代に室町幕府三代将軍の足利義満が山荘北山殿を造ったのが始まりとされ
金閣を中心とした庭園・建築は足利義満が極楽浄土をこの世にあらわしたと言われる。
義満の死後、遺言により禅寺となり、義満の法号「鹿苑院殿」から二字をとって鹿苑寺と名付けられた。
舎利殿(金閣)は木造3階建ての楼閣建築で、鹿苑寺境内、鏡湖池(きょうこち)の畔に南面して建つ。
屋根は宝形造、杮(こけら)葺きで、屋頂に銅製の鳳凰を置く。
国宝に指定されていたが、1950年に放火により国宝の舎利殿(金閣)と安置されていた仏像等を焼失した。
1955年に解体修理時に作成された図面をもとに
焼失前の建物の構造・意匠を基本的に踏襲して再建された。
その後、金箔の剥落や漆の紫外線による劣化が出てきていたため
1986年から金箔は総量約20kg、通常(約0.1µm)の5倍の厚さの「五倍箔」を約20万枚、漆は国産の「浄法寺漆」約1.5tを使用して
漆の塗り替えや金箔の貼り替え、天井画の復元等の修復工事が行われた。
屋上の鳳凰像も一新されている。
2万8千坪が鹿苑寺庭園として特別史跡及び特別名勝に指定。
鏡湖池(きょうこち)を中心に一帯は池泉回遊式庭園となっていて
葦原島、鶴島、亀島など大小の島々、畠山石、赤松石、細川石などの奇岩名石が配される。
「逆さ金閣」が鏡湖池の水面に映る。
今も清冽な清水が湧き出す銀河泉は義満がお茶の水に使ったと伝えられている。
椿やアセビ、紅葉が美しい。
境内に現存する最も古い建物で1573年に再建。
本尊は空海(弘法大師)が作られたと伝えられる石不動明王で、
江戸時代から既に庶民信仰の対象であり、霊験あらたかな秘仏として広く一般に信仰されている。
山路を登ったところにある茶室、夕佳亭(せっかてい)。
江戸時代、傾きかけた金閣を復興し、池泉庭を修復したのが鳳林承章が金森宗和(茶道家)に造らせた。
明治初年に焼失したため、現在の建物は1874年に再建。
数奇屋造りの茶席で、三畳敷の席に勝手と土間からなる主屋に、切妻造こけら葺で二畳敷の鳳棲楼と呼ばれる上段の間が連なっている。
1678年に再建された本堂に相当する単層入母屋造の「方丈」の側にある松。
足利義満の手植えと伝えられる松で、京都三松の一つ。
龍門の滝を鯉が登りきると龍に化するといわれる中国の故事登竜門に因んで滝壷に置かれた鯉魚石(りぎょせき)。
写真ではわかりづらいが2.3メートルもの高さのある一段落としの滝で
斜めに傾いた動きのある石で、いままさに跳ね上がらんとする龍の姿が表されている。
参拝時間 午前9:00〜午後5:00
年中無休
参拝料金
大人(高校生以上)400円
小・中学生 300円
250台
利用時間 午前8:40~午後5:10
乗用車 最初の60分 300円 以後30分毎 150円
JR京都駅から市バスで40分
『金閣寺道』下車